レッスン前のごあいさつ

何の習い事でも始まる前に先生に対し「お願いします」終わった後に「ありがとうございました」というのは、礼儀と言う意味でも当たり前のようにしますよね。保護者の方も「こんにちは、さようなら」に加えて、お子さん方にこの挨拶をするよう促して下さってます。

ところが、この挨拶が当たり前でないと気づいたのがフランスでのレッスンでした。もちろん、こんにちは、さようならの挨拶はするのですが、「お願いします」などと言うクラスメイトはいません。何となく雑談しながらピアノの椅子に座るのですが、弾き出すきっかけが掴めません。困って先生に「弾いていい?」と目配せすると「僕は聞いてるよ!」と先生が笑って言って下さるのを懐かしく思い出します。

他の学生さんはどうかというと、ピアノの椅子に座り自分で集中する状態を作ると、自然に先生も聞く体勢になっているのでした。生徒が自分の呼吸でイニシチアブを取るんだな、とある意味カルチャーショックでした。「ありがとうございました」もあまり言いません。それより目の前でレッスン代を小切手で切るのが当たり前の社会で、むしろ先生の方が「Merci!」というのもびっくりしました。

雑談が長過ぎて先生の方から「じゃ、やろうか?」みたいな事は言われることもありますが「お願いします」は言わずに何となくレッスンやクラス授業が始まるのにはなかなか慣れませんでした。

その時に、日本は柔道のように「礼に始まり礼に終わる」というのがひとつの文化なのだと初めてわかりました。特に小さいお子さんにはレッスンへ気持ちを切り替えるためにも「お願いします、ありがとうございました」を言うのは素敵な習慣だと思います。

ハグして「ハイ!元気?調子どう?」という挨拶も緊張がほぐれて良いものですけれど。郷にいれば郷に従え、ですね。