冬の旅

先日レッスンでお伺いしたお宅の玄関で、奥のリビングから音楽が漏れ聞こえてきました。最近音楽は配信されたものをヘッドホンで聴くのが主流になっていて、こんな風にスピーカーを通して流れる音楽は素敵だな、と改めて思いました。

CDが主流になったのが学生の頃で、今は昭和のものとなったレコードで育った私です。誕生日プレゼントに「名曲の花束」というレコード集をもらい、気に入った曲は溝が擦り切れるまで聞きました。父は特に音楽好きというわけでもなかったのですが、シューベルトの歌曲集「冬の旅」だけは偏愛していて、よく休日の居間でロッキングチェアでくつろぎながら聞いていた姿を思い出します。何回も聞くうちにこちらもいつの間にか曲を覚えてしまいました。ドイツ語の歌詞の意味は全く分かりませんでしたが。

子供の頃の影響というのは本当に大きくて、こういうことが音楽を専門にするきっかけだったかも、と思います。もし親御さんご自身がとてもお好きな曲があるならば、日頃からぜひお子さんと一緒に聞いてみてほしいと思います。お勉強のために聞いているのよりも、ずっと心に残るかもしれませんよ。

冬になると雪景色を見に行きたくなるのは、曲の刷り込みのせいでしょうか?

 

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