2声のはじまり
2声、3声の曲というと、バッハのインヴェンションやシンフォニアが有名ですね。伴奏+メロディーという形でなく、左手は左手のメロディーがあり右手のメロディーと同時に弾く、難しさはやはり段違いです。私も正直、バッハは譜読みに時間がかかるしすぐ弾けないし、小学生の頃は嫌いでした。
勤めていた短大では、ピアノを長年やっていてもインベンションを弾いたことがない、という学生さんもいました。入試の課題になっていない学校すらあります。もちろんそれは片手落ちなので、定期試験の課題に入れて複旋律の音楽に触れるようになっています。
早いうちから2声の音楽に触れてほしくて、まずはリズム叩きができるようになったらお友達と違う課題を同時に叩く、ということから始めています。例えば同じ拍子の4小節の問題で「Mちゃんは1番の問題を、Tちゃんは2番の問題をやるよ。つられないでね!」と叩いてみます。間違えても拍を止めないで最後同時に終われたらマル。他にも左右の手で別のリズムを叩く課題もあるので、個人レッスンの時はそれを1人でやることもできます。
歌うことに慣れてきて音程が取れるようになってきたら、輪唱をしてみたり1人で輪唱の後の方をリズム叩きで追いかける…..というような上級編もありますが、大人でもなかなか難しい。でもグループでの輪唱に慣れていると心の中で相手の声を意識できるのか、割にすんなりできることもあります。この面ではクラス授業の方がやりやすいなと思います。