リレーで歌おう
ピアノの個人レッスンでは時間の許すかぎり、ソルフェージュの本で歌ったりリズム叩きをしてもらっています。この小さな積み重ねが楽譜を読む大きな助けになってくるからです。
ところがピアノや楽器はOKでも、声を出す、歌うということに抵抗がある生徒さんがいらっしゃいます。恥ずかしかったり、音符は読めて音痴というほどのことはなくても、音程に自信がなくて声が出ない生徒さんとか。
クラス授業だと皆が声を合わせて歌っていくうちに段々上達できます。けれど個人レッスンだとこの最初の1歩が難しい。
私が心がけているのは、最初は「歌って」でなく「音符をドとかレとか言ってみて」という事です。そして最初は私も一緒に歌ってみる。そうするとだんだん音程がハマってくるようになります。
少し慣れてきたら、フレーズごとに私と生徒さんでリレー形式で交互に曲を歌っていきます。このフレーズごとというのが楽しくて、すごく長いフレーズがあると思うと2音ですぐ交代となったりします。リズムに遅れないよう油断なりません。
またアウフタクトの曲だと小節の途中でフレーズが切れるので、曲の感じをつかむのにも役立っています。生徒さんにとっては一曲全部1人で歌うよりハードルが低く心強いかもしれませんね。