人間万事塞翁が馬
今年も入学試験、卒業式の季節になりました。自宅近くに大学があるので、寒い中緊張の面持ちの受験生・保護者を見かける時期です。
音楽大学での特に実技試験は正に一発勝負で、もちろん準備を重ねに重ねてはいるものの、当日のコンディションで思いもかけぬ失敗をすることもあります。発表会やコンクールも同じではあるのですが、受験のプレッシャーは半端ないですものね。私も入試の光景は数十年たった今でもありありと思い出します。
今年は勤め先の音楽教室で、直前の手の怪我が治りきらず受験を断念し、一般大学に進学することになった生徒さんがいます。「あんなに音楽が好きな子はいないのに…」と担任の先生は肩を落とし、ましてご本人の気持ちを考えると辛いです。
今はとてもかける言葉が見つかりませんが、それでも前を向いて行ってほしい。人間万事塞翁が馬、人生プラスマイナスゼロ、必ずこの経験が生きる時が来ると信じて送り出します。