パリのアパルトマン室内
19世紀のピアノを見せていただいて、留学中に見せていただいたお部屋のいくつかを思い出しました。私が最初に住んでいた部屋も古い時代のものを内装を何度も変えながら、代々の住人が住んでいました。逆にいうとその古さに価値があり、新築物件が高いというわけではないと言うのがヨーロッパらしいところです。
パリ市内でいうと建て替えは厳しく規制されていて、市内ほぼ数百年ものの中古物件です。16世紀の建物もありました。ただ内装は新しく綺麗にして、どのお宅も個性がありハイセンス。客には各部屋を誇らしげに見せてくださるのが常でした。また個人の邸宅を美術館に使用しているところが何軒もあり、そういった美術館巡りが休日の楽しみでした。
ピアノを学びにパリ留学したのですが、実はこういうヨーロッパの雰囲気を肌で感じられたのが本当に大きかったと思います。古い建物が残って今でも住んでいられるのはフランスにはほとんど地震がないからということもあります。また石作りの建物は冷涼な気候のヨーロッパならでは。真似したくてもできるものではありませんね。
それにしてもあんなに室内は綺麗なのに、道路ではゴミを平気で捨てるし犬のフンはそのまま放置。そのギャップもフランスらしさとして記憶に残っています。