ヘ音記号のソルフェージュ
小3のとき大手音楽教室から移ってこられたUちゃん。とても手先が器用なところがあって、そのせいかいろいろなコンクールを先生から勧められたそうです。ところが次々曲を弾かなくてはいけない状況が嫌で私のところへいらっしゃいました。
確かに新しい曲でも早く弾きこなせるようになるのですが、どうやら楽譜を読むというより音源から耳コピしているようなのです。暗譜も苦手。コンクールに出てもそのせいで上手くいかない事があったようでした。
試しにト音記号の視唱(楽譜をすぐに歌ってもらうこと)をしてみてもらうと、とても良くできます。ところが視奏(初めての楽譜をすぐ弾いてもらうこと)が簡単なものでもできなくて、固まってしまいました。
Uちゃんはヘ音記号がとても苦手だったのですね。しばらくヘ音記号のソルフェージュを集中的にやってもらうと、苦手意識もなくなったのか積極的に新しい曲に取り組むようになりました。
このようにヘ音記号が苦手という生徒さんは多いです。ソルフェージュの本はほとんどト音記号で書かれていますし、左手に和音が出て来るとそれだけで読むのがイヤになってしまいます。
結局は慣れるしかないのてすが、真ん中のドから弾き始める今の教則本では最初からドシラソ…と下がる音階になり、それがまた小さい生徒さんには難しいようです。
ヘ音記号の譜読みを楽にする方法、今後の課題にしたいと思います。