ピアノの中って?
年明け早々に、高校時代からの長いお付き合いのあるN先生から、興味深いお誘いを受けました。アップライトピアノの中の構造、アクション部分を組み立てるセミナーへの参加です。
アップライトピアノは中が見えなくなっていますが、グランドピアノだと楽譜台の隙間からハンマーがぴょこぴょこ上下するのが見えて、どの生徒さんも一度は目が釘付けになってしまいますよね。今回は鍵盤から音を出す弦までどう繋がっているのかわかる貴重な機会だと思い、セミナーに参加して来ました。
私にとってピアノの中は「調律師さんしか触っちゃダメな所」で、見る事はできても、音を出す仕組みは本当にはよく知らないのです。こんな部品と道具↓
を使って、説明を受けながら組み立ていきます。
ハンマーでさえ、手に取って見る機会はそうはありません。材料は木と、羊毛を使って硬く加工されたフェルトと、バネなどの金属部品だけ。木の部品はどれも細かい細工が施してあり繊細で、湿気や温度の変化に敏感なのが良くわかります。これが88鍵分あるのだと思うとピアノってすごい仕掛けなんだな、と改めて思いました。
セミナー講師である調律師さん、楽器店のスタッフさん達にお手伝い頂き2時間くらい掛かってやっと組み上がりました。かなり複雑でしたよ。もう一度組み立てて、と言われても絶対無理(笑)
組み上がったその後の微妙な調整がまたすごかった。金属製のバネを力を入れて曲げたり、鍵盤の下に薄紙を入れてタッチの深さを調整したり…
毎年何気なくお願いしている調律師さんのお仕事が少しわかったのも大きな収穫でした。
出来上がったものは早速レッスン室に飾ってあります。是非間近に見て触って下さい。