伝えることの難しさ

楽譜と音が合っている、リズムが合っている、そんなことを伝えるのは難しくないのですが、「もっと歌わせて」「音色を柔くして」などということは言葉で伝えるのは本当に難しいのです。

結局はこちらが弾いてみせて、目指す「フレーズ感」や「音色」を聞かせるのが一番早い。２台ピアノがあるレッスン室だと、やはり教えやすいと思います。でもひょっとしたら生徒さんのやり方の方が魅力的である可能性も。それを潰していないかと思うこともあります。

また目指す音がわかっても、同じような音が出せない。そんな時は手を取って生徒さんの腕を鍵盤がわりにして、「こんな圧力の加減で弾いてみて」と伝えることもあります。