妄想室内楽

コロナ禍真っ只中の時期の話です。授業やコンサートがストップしてしまい、目的もなく自分のためだけにピアノを弾いていたことがありました。独奏曲を練習するのも良いのですが、ある日ヴァイオリンソナタの伴奏やピアノ五重奏曲のピアノパートの譜読みをしてみようと思い立ちました。伴奏の仕事で曲の一部のみ弾いたことがあるものの全曲全楽章を演奏したことがないものが結構あり、この際最後まで弾いてみようと思ったのです。

小曲の伴奏と違ってソナタや室内楽はピアノパートの比重が重く弾きごたえがあります。また他の楽器のパートを頭の中で鳴らしながら練習していると淋しくない(笑)でも側から見ると何やらぶつぶつ歌いながら細切れの音楽を奏でているのは、ちょっと異様かもしれませんね。

自分のパートを奏でながら他の複数のメロディーを意識するというのは難しいことです。小さい頃からバッハのインヴェンションなどで訓練したことが、今になって実は役になっているのかなと思います。